未知草のーと(ミチクサノート)

身近な自然に目を向け,小さな不思議や小さな発見を綴っていきます。 東京暮らしの日々にも,ちょぴっと楽しみを添えてくれる自然たちです。

身近でできる植物観察!〜春編〜

非常にお久しぶりです…!自分でも恥ずかしいくらいupしてませんでした。

でも、普段の生活の”みちくさ”程度でやっているので、何卒お許しくださいませ。

書きたいときに書く、気ままなブログでございます。

 

さて、コロナウイルス の影響で自粛が続き、私も最近は在宅勤務をしております。

休日は遠くに出かけることもなく、近所で買い物をするくらいです。

いつものように仲間と集まれない、みんなでどんちゃん遊べない、そんな日々が続いて、誰もが辛い思いをしているかと思います。

ただそんな中でも、楽しめるものがあります。

そう、植物の観察でございます!!

 

普段は…用事がいっぱいで急いで歩く道。

普段は…飲み会のことを思い返しながら歩く暗い帰り道。

そんな生活のなかでは、足元や道路脇を見る機会なんてないかもしれません。

でもこのご時世で「あー毎日つまんない!」なんて思っちゃったときは、ちょっと出かけるついでで道端を観察してみてください。

ウイルスに楽しいことを奪われた人間たちに、植物たちはほんのちょっとだけ、楽しみを与えてくれるかもしれません。

 

今回は、この時期に街でよく見かける花を、いくつか紹介します。

(本日撮れたての写真です!)

みなさんの身近にもあると思うので、ぜひ探してみてくださいっ!

 

街路樹でよく見かける、小さなベルみたいな花!

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街路樹としてよく植えられているこの低木は、アセビツツジアセビ属)です。

ちなみにアセビは漢字で書くと”馬酔木”。由来は諸説あるようですが、馬が葉を食べると酔ったような足取りになるため、アシシビから転じてアセビとなったそうです。*1

つまり有毒だということですが、どんな毒が含まれているのだろう?調べてみると…グラヤノトキシンII という毒が含まれており*2、ヤギの場合だと体重の0.1%の摂取で中毒が起きるとのこと!*3

なので、食べないように!!

 

ちなみに、アセビとちょっと似ている春の花で、ドウダンツツジツツジドウダンツツジ属)があります。

アセビとは花のつき方が違い、付け根から花柄(かへい)がにゅっと長く伸びています。葉は小さく、アセビのような光沢はありません。

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ドウダンツツジ。この写真だけはアセビと比べるために載せた、過去の写真です。満開の時は花が鈴なりにつきます。

 

よーく見るといらっしゃる方々。

道端の観察に慣れてくると、こんなところを歩きながらでも、花を見つけちゃって、嬉しくなっちゃいます。笑

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○のなかに小さな花がいるんです!分かりますか?

 

左側の○に近づいてみると…

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左側に写っているのは、巨人ではなく私の足です(笑)

ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科サギゴケ属)です。

名前の由来は、苔のように地面に広がり、花の形が鷺(サギ)に似ているからだそう。*4

ちなみにハート型の葉は別の植物で、カタバミカタバミ科カタバミ属)です。

2種類の植物が同じ空間をシェアしていますね。ここまでバッチリ重なって生活すること、人間には真似できないぜ!

 

先ほどの写真の、右側の○に近づいてみると…

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右上は、花のアップの写真です

ヒメスミレ (スミレ科スミレ属)です。花は小さく、指の腹くらいのサイズです。

日本にはスミレの仲間が約60種類分布していて、スミレだけの図鑑も存在します!

ヒメスミレは人家の近くなど、人の手が加わったところに生えるようなので*5、都内でもよく見られるんじゃないかと思います。

 

 

…本当は他の花も紹介するつもりでしたが、気づいたら数種類を紹介したところで日が暮れてしまった。まぁいいや、他のはまた今度紹介します!笑

ということで、ぜひみなさんも、くれぐれも車や自転車にはお気をつけの上、植物観察を楽しんでください!

健康第一!

 

*1:高橋秀男. (2011). 葉っぱで見分ける樹木ハンドブック. 池田書店.

*2:福本紘一. (1993). ツツジ科植物の成分グラヤノトキシンによる中毒の最近の話題. 生活衛生. 37: 237-247. https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsueisei1957/37/6/37_6_237/_pdf

*3:Plumlee, K.H. et al. (1992). Japanese pieris toxicosis of goats. J. Vet. Diagn. Invest. 4: 363-364. https://www.naro.affrc.go.jp/org/niah/disease_poisoning/plants/pieris.html

*4:木原浩. (2010). 新ヤマケイポケットガイド1 野の花. 山と溪谷社.

*5:山田隆彦. (2019). スミレハンドブック. 文一総合出版.