都会にはびこるセレブたち
このチョウ,最近よく見かけませんか?
大きくも小さくもない,ちょうどいいボディサイズ。
ゴージャスなヒョウ柄。
メスは,はねの褄(つま)に黒い手袋をオン。
彼らの名は,ツマグロヒョウモンでございます。
子供達は,とってもファンキー。
チョウの幼虫は,食べる植物が決まっていて,こいつらはスミレを食べて成長します。その食べっぷりをご覧あれ。
・・・こんなに豪快に食べてしまうのです!!山野草のスミレから,パンジーなどの園芸スミレまで,むしゃむしゃぺろり。
彼らの生息地は,もともとは南の暖かい地域でした。しかし,人間の活動による温暖化とパンジーの栽培の影響で,すみかを北へと拡大しているんだとか。東京でも大量発生中なのです。
人間の生活とともに繰り広げられる,セレブでハングリーな一族の暮らしぶりです。
ははは
久々です。おはようございます。
今日はこれ!
見よ,この美しい葉脈を!
ボタニカルなグリーンに黒のアクセントをあしらって。
葉っぱが朝日を受けてるイメージ。うーん,いい朝だ。
さぁ,全体をお見せしましょう。
↓
↓
↓
↓
↓
は?葉じゃない?
実はこれ,クツワムシだったんです。はじめの写真では,翅を葉にしちゃいました。葉の付け根には脚をくっつけて。ちなみに葉のこの部分は「葉柄(ようへい)」といいます。
推理小説で「木の葉を隠すなら森の中」という言葉がありますが,クツワムシはまさにこの言葉通り。
♂はこの葉っぱみたいな翅で,「がちゃがちゃ」と鳴きます。
これからは鳴く虫の季節。
秋の生き物も楽しみ。あ,食べ物も楽しみ。
がちゃがちゃ,むしゃむしゃ。
※ ちなみに野生ではなく,足立区生物園で展示されていたものをご紹介しました。
夏の桜
今日は桜を堪能しました。
え,桜?この真夏に??
と思う方が大半だと思いますが,サクラの木は一年中その場所で生きてるんだよね。ってことで,さっそく観察だー(^^)
いつもは道草が相手の私なので,とりあえずサクラと戯れたいと思い・・・。しかし木まで高さがあって届かなかったので,とりあえず葉っぱ拾ってきました。
ちょっとインテリア〜みたいな感じに,ぱしゃり(笑)この季節になると,ちょっと黄色くなりかけた葉もちらほら。普段は踏んづけちゃってる葉っぱも,やっぱりよく見るときれいだな〜。
それとこれ。
よく見ると葉っぱの付け根に,できものが2つ。たまたまできたのではなくて,全部の葉にお揃いのボチボチがある。
こいつらの正体は,なんと蜜腺!!花じゃない部分から蜜を出すから,その名も「花外蜜腺」。蜜が好きなアリをおびき寄せ,そのアリを利用して,害虫に葉を食べられないようにしている・・・と考えられているようです。
こういう不思議なしくみも,生き物たちの長〜い進化のなかで,できたんだよなぁ。このスケール,25年しか生きていない私には想像できないっす(笑)
以上,残暑の桜の楽しみ方でした。
細部にこそ命は宿る
こう見えても,これは花なんです。名前はヤブガラシ。薮を枯らしてしまうほど生い茂ることが,名前の由来。それほど身近に,迷惑なくらい生い茂っています。
カラフルな花びらはありません。花びらなのか萼(がく)なのか分かんないやつが,周りに4つ。
こういう分かんないやつ,つまり花びらか萼か見分けがつかないものは,花被片(かひへん)とまとめて呼べます。あら便利。
一つひとつの花の大きさは5mmほど(話逸れるけど,このブログなんだか5mmの花の紹介が多いですね笑)。そしてなんとこの花,咲いてから枯れるまでの間で,姿がガラリと変わるんです!!
始めはオレンジ。しばらくすると,花被片とおしべが取れ,めしべが上へ伸びます。そして最後には,ピンクにお色直し! これらの変化は,花を訪れる昆虫と深い関係があるようです。
5mmの世界の,からくり仕掛け。
5mmの世界の,小林幸子です。
だれだっけ
たまーに出会うこのお方。
外来種なのですが,セイヨウタンポポやヒメジョオンみたいに,どこにでもいるっていう訳ではないんだよね。
しかし。たまにしか出会わないから,名前が分からない。
えーと,どちらさまでしたっけ?って感じ。いや,まだお名前を伺っていなかったかも。図鑑を何冊かペラペラ…。うーん,載ってない。やはりまだそんなに浸透していない外来種なのでしょうか。
わからない時は,グーグル大先生に聞こう。「雑草 紫 小さい花」で検索…。あ,出てきた。
ヤナギハナガサという,クマツヅラ科の植物だそうです。
1個1個の花の大きさは,前回書いたハキダメギクと同じくらいだけれど,「ハキダメ(ゴミ捨て場)」のオーラは全くない! それもそのはず。園芸植物として導入されたものが野生になったのだから。
外来種はこれ以上増えてほしくないけれど,これから何年かでヤナギハナガサに出会うことは多くなるのかな,どうなのかな…。
道草の種類からも,時の流れを感じられるかもしれません。
今年も会えたね
私が毎年,この季節になると気にかける花です。
キク科のお花で,大きさは5mmくらい。
よく見ると。かわいいかもしれない。5mmの世界のなかに,幾つものパーツが緻密に組み合わさっている。
(※補足。キク科の花は,たくさんの小花が集まって1つの花をつくっています。花びらのない筒状花が中心に集まり,花びらをもつ舌状花が外側についています )
ところがどっこい,この花の名はハキダメギク。ハキダメ,掃溜め,つまりゴミ捨て場。外来種の彼らは,どうやら世田谷区のゴミ捨て場の近くで初めて見つかり,こんな名前になったそうです。
そんなぁ。でも言われてみると,確かに,ハキダメなんて言われるようなオーラは感じなくもない。タンポポなんかに比べると地味で小さいし,花びらもあるんだかないんだか…ささやかすぎるし。
ちょっとかわいそうだけど,けなげだから,気にかけちゃうのかな。